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ISO50001 エネルギールギーマネジメントシステム

 ISO50001エネルギーマネジメントシステム あまり聞きなれないISO規格で、国内でもそれほど多くの組織が認証しているわけではない。理由は、エネルギー使用に関するパフォーマンス監視は、ISO14001で十分実施できるからである。

 私は、ISO50001発行後、10年以上、同マネジメントシステム認証審査を実施しているが今後も認証の伸びは多くはないだろうと考えていた。しかしながら、最近、すこし、変化の気配を感じる。ISO50001認証の動きが少しだけ活発になってきているのである。地球温暖化リスクから化石燃料から自然エネルギーへの変換を余儀なくされ、わが国でもカーボンニュートラルがコミットされ、2050までにカーボンニュートラルを成し遂げなければならない。ISO14001は年間~数年間でのパフォーマンスによって有効性を評価することが多い。一方、ISO50001はエネルギー使用に特化したマネジメントシステムであり、現状のエネルギー消費施設の有効性を深く掘り下げる必要がある。さらに、エネルギー消費施設の更新計画と目標値の歩調を合わせる必要がある。また、パフォーマンスの有効性は10年単位、20年単位のような長いスパンでのパフォーマンスから有効性を評価することになる。

 私がこれまでISO50001審査に係った中でもこういった、中長期の設備投資を含めた施設マネジメントとなっている組織、つまり有効なマネジメントシステムとなっている組織は限定的と感じている。カーボンニュートラルはこれまでの省エネ意識の向上や環境配慮だけでは到底不可能な課題である。今後、エネルギーマネジメントは、設備投資、エネルギー転換、働き方の転換、輸送手段の転換を含めた中長期経営計画に統合された経営マネジメントシステムとして位置付けられるべきと考える。

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